Looker Studio(Googleデータポータル)で「直帰率」というフィールドが用意されていないことを知ったので、今回は本ブログのデータを使いながら、「直帰率」というフィールドの作成をやっていきたいと思います。
デフォルトのままだと、検索バーから「直帰率」を検索しても「一致するフィールドがありません」としか表示されません。
このままだと「直帰率」が使えない〜
「直帰率」の定義とは?
そもそも直帰率とは何なのか?まずは定義から調べていきたいと思います。
ユニバーサルアナリティクス (古いGoogleアナリティクス)のときは、1ページのみ閲覧して離脱してしまったユーザーの行動を「直帰」として、その割合を「直帰率」と定義されていました。
しかし、「1ページのみ閲覧して離脱してしまった」場合でも、「パッと見て、ほしい情報が無さそうだから離脱した」というケースだけでなく、「長い時間をかけて1ページを閲覧し、満足して離脱した」というケースもあります。
そういった閲覧の質の違いを踏まえて、Google Analytics4(新しいGoogleアナリティクス)では直帰率の定義が変更されたようです。
「アナリティクス ヘルプ」では、Google Analytics4においての直帰率について、以下のような説明がされています。
- 直帰率は、エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合
- 直帰率は、エンゲージメント率の逆数
「1ページだけの閲覧で離脱したか」ではなく「エンゲージメントが発生したかどうか」が直帰のカウント基準になっているようです。
また「エンゲージメント率」が分かれば、必然的に「直帰率」も算出できるようです。
エンゲージメント率について
ではエンゲージメント率とは何なのか?
「アナリティクス ヘルプ」によると、エンゲージメント率とは「エンゲージメント セッション」の割合のことを示しているようです。
エンゲージメント セッションとは何なのかというと、下記のセッションのことを指すようです。
- 10 秒を超えて継続したセッション
- コンバージョン イベントが発生したセッション
- 2 回以上のページビューもしくはスクリーン ビューが発生したセッション
全体のセッションのうち、これらのセッションがどれくらいの割合あるのかというのが「エンゲージメント率」にあたるようです。
新規フィールドを作成
直帰率とエンゲージメント率が何なのかというところが理解できたので、ここから「直帰率」というフィールドを作成していきたいと思います。
今回、新規でフィールドを作りたいので、「フィールドを追加」をクリック。
次に、「使用可能な項目」の検索バーを使って「エンゲージメント率」を探し出します。
「エンゲージメント率」が見つかりました。今回、これを使います。
一旦、計算式のところに「エンゲージメント率」を反映させてから、
「1 – エンゲージメント率」という計算式を作ります。ここでいう「1」は全体を表していて、そこからエンゲージメント率を除けば直帰率が算出されるそうです。
そのあと、フィールド名のところに「直帰率」を記入し、
画面右下にある「保存」ボタンをクリックします。写真では「更新」となっていますが、新規作成のときは「保存」になっているはずです。
「保存」を押さずに右上の「完了」ボタンを押してしまうと、「直帰率」というフィールドが新規作成されないままなので、「保存」ボタンは忘れず押しましょう。
これで無事に「直帰率」というフィールドが作成され、指標の項目としてレポートに使うことができました。
このブログの2023年4月の直帰率が40.30%ということが分かった。
今回は本ブログのデータを使いながら、「直帰率」というフィールドの作成をやってみました。
今回使用したLooker Studio、「ルッカースタジオ」と呼ぶより以前の名称である「データポータル」の方が個人的にはしっくり来ていて、職場でもLooker Studioのことを「データポータル」と呼んでいます。
今回参考にした書籍でも「Googleデータポータルによる」という文言が使われています。
この書籍、ツールの使い方だけでなく解析の本質的なところについても、かなり紙面を割いて説明してくれていて、「良い教科書」だなぁと感じました。
今後も、必要に応じてこの書籍を参考にし、そこで得た知見を記事にしていけたらなぁと思います。