LookerStudioを使うと、下記のスクショのような月別PV数のグラフが簡単に作成できます。
表示回数の増減が分かるし、毎月自動で更新されていくように設定することができるので、LookerStudioは大変便利なツールです。
ただ、上記のグラフで1点問題があります。
それは、28日間しかない2月と31日間もある他の月が同じ土俵で比べられているということです。
例えば1日に100回ずつ見られているサイトだと、1日から28日まである2月のPV数は100×28=2,800回なのに対して、31日まである月のPV数は3,100回となります。
つまり、月別PV数だと増減の実態が見えづらいのです。
そこで今回は、1ヶ月の日数に左右されない「平均日別PV数」という指標のグラフ作成を紹介したいと思います。
- GA4やサーチコンソールをよく使う人
- レポート作成にLookerStudioを活用している人
- スプレッドシートを作成されたデータソースをLookerStudioに活用したい人
月ごとの日数を入れたデータソースを作成
月別PV数を出すにはGA4のデータソースさえあればグラフ作成が可能ですが、月ごとの平均日別PV数を出すには一手間をかける必要があります。
なぜなら、「平均日別PV数」という指標(フィールド)がLookerStudioのデフォルトで存在しないからです。
また、平均日別PV数は PV数 / 日数 で算出可能ですが、「月ごとの日数」という指標(フィールド)がないため、このままでは作成できません。
そこで、前準備として行うのがオリジナルのデータソースの作成です。
Googleスプレッドシートで作ります。完成したデータソースは以下のURLで見られます。
今回作成したのは「月ごとの日数」をデータソース化したシートです。
A列に「年/月」、B列に「日数」という項目を作りました。
このオリジナルデータソースとGA4データソースと連結させることで、「月ごとの日数」という指標(フィールド)が使えるようにしていきます。
新規データソースの反映
では、ここからは先ほど作成したデータソースとGA4データソースをLookerStudio上で連結させていきます。
上記は「さといもブログ」というGA4データソースが選択された状態です。
「さといもブログ」と書かれたところをクリックすると、選択できるデータソースの候補が出てきます。
しかし、事前に作ったデータソースは表示されていません。まだ、LookerStudioに接続していないからです。
「データを追加」というボタンを押して、「月ごとの日数」がまとめられているデータソースをLookerStudioと接続していきます。
接続したいデータソースはGoogleスプレッドシートで作成したので、Googleスプレッドシートを選択。
事前に作成したスプレッドシートが表示されたので、選択。
「先頭行を見出しとして使用」の状態で追加。
Googleスプレッドシートで作成したデータソースをLookerStudioに接続することに成功。
ただし、GA4データソースとの連結と反映が済んでいないので、上記画像のような謎のグラフが表示されています。
データソースの結合
ここから、GA4データソースとスプレッドシートのデータソースを連結していきます。
データソースの選択を元に戻す。
「データを結合」を押す。
「別のテーブルを結合する」を押す。
事前に作成したデータソースが表示されたので、それを選択。
GA4データソース側とスプレッドシートのデータソース側のどちらでも月別で見るためのディメンションを用意しつつ、
日別PV数(PV数÷日数)を算出するための「日数」を指標として選択。
その状態で「結合を設定」へ。
総合演算子のところは、Tabel1とTable2の共通部分が使えるものを選べばオッケーです。
結合条件は、2つのデータソースで同じ内容のフィールド(今回なら「年、月」「年/月」)を選択。
データの結合に関する設定が済んだので、保存する。
データソースを結合し、混合データを反映することができました。
新規フィールド「日別PV数」の作成
あとは、指標の部分を「日別PV数」に変えていくだけです。
「日別PV数」というフィールドはデフォルトで存在しないので、新規で作っていきます。
「日別PV数」は 表示回数÷日数 で算出できるので、計算式の欄に入力し、適用ボタンを押します。(フィールド名を「日別PV数」という名前に変えたかったが、上記スクショの通り、フィールド名の項目のところへカーソルを合わせられず、変更できず。)
新規作成したフィールドの反映ができました。グラフの左端数字を見ても、それっぽい数値が取れていることが分かります。
これで、月々の日数に左右されずに、各月の表示回数の変化を読み取るためのレポート作成ができました。あとは日付を自動設定にすれば、毎月自動的に更新されるレポートの完成です。
以上が、「平均日別PV数」という指標のグラフ作成について紹介してきました。今回のように、Googleスプレッドシートでデータソースを作って、それをLookerStudioに接続して活用していくということができるようになると、レポート作成の幅が大きく広がっていきます。
また、どういうレポートが本質的な改善アプローチに繋がるのか、というところについては下記書籍で詳しく解説されていたので、よかったら読んでみてください。